ウェッジ監督に「おまえらのせいで罰金を払った」と言われ
■投手交代は2分半か3分弱
投手交代の時間も、当時は2分半、あるいは3分弱とシビアです。これは全米中継がなければ前者、あれば後者と状況によって違うようです。ちなみに現在は試合時間短縮のため、さらに20秒短くなったのでリリーフ投手は大変でしょう。イニング終了後の交代なら3アウトを取った瞬間から、イニング途中ならリリーフ投手がブルペンを出てから時間はカウントされます。上記の時間以内にマウンドに行って、なおかつ投球練習を済ませなければならない。なので、かなり慌ただしい。
しかも時間を超過すると罰金も科されます。といっても、これを払うのは僕ら投手ではなく、監督なのです。
当時のインディアンスでは僕と、2000年に横浜に在籍したベタンコートが準備に時間がかかる方でした。時間を超過した最初の1回目は、ウェッジ監督から「こういうルールがあるんだから、気を付けてくれ」と注意されました。日本では肩をつくるのにさほど苦労しなかった僕ですが、メジャーではさらに短い時間で準備をしなければなりません。結局、その後も時間超過を改善できず、監督に何度かペナルティーが科されたのです。
ウェッジ監督からは後日、
「オレはおまえとベタンコートのせいで罰金を払わされたんだゾ」
と、笑いながら言われてしまいました。さすがに金額までは聞けませんでしたが……。 (つづく)