「保守のセと改革のパ」外的要因からみたリーグ格差の図式
日本シリーズがさっさと終わった。ソフトバンクが圧倒的な強さで巨人に4連勝し、4年連続日本一に輝いた。昨年も同じカードで4タテだったため、ソフトバンクは対巨人戦8連勝である。
■日本シリーズで鮮明
これ、巨人にはからっきし弱いでお馴染みの阪神を応援している私にとっては、なんとも恐ろしい事実である。世間ではセ・パのリーグ格差が盛んに叫ばれており、それは疑いようのないレベルにまで達している。だとすると我が阪神がソフトバンクと真剣勝負をしたらどうなるのか。それも交流戦などのペナントレースの一部ではなく、日本シリーズのような大一番。この手の「絶対に負けられない戦いがそこにある!」などとマスコミがあおりそうな試合になればなるほど絶対に負けてしまう、という謎のジンクスを保持している阪神が勝てるわけがない。
セとパのリーグ格差、これを「改革のパ」と「保守のセ」という図式で考えると興味深い。格差を生み出した要因のひとつだとしばしば指摘されているDH制度についてもパでは1974年に導入の議論が本格化し、翌75年には速やかに採用。当時のパは観客動員数の少なさを打開すべく前後期の2シーズン制を実行している最中で、さまざまな改革に積極的だった。