2021年ドラフト「得した球団」と「損した球団」 スポーツライター安倍昌彦氏が徹底分析
5位右腕の黒田も188センチ、78キロの長身を生かした角度ある球がウリだ。
「隅田、佐藤の指名に成功し、潜在能力の高さを重視した指名ができたのではないか。羽田は体の不安が払拭されればドラ1クラス。スリークオーターから繰り出す速球は菊池雄星(09年1位、現マリナーズ)クラスの投手になれる逸材です」
黒田は今夏の秋田県予選で風間(明桜→ソフトバンク1位)を見た直後にチェックしたという。
「風間の完成度が70%とすると、黒田は50~60%くらい。それでも負けず劣らずの魅力がある。3年間で一度も故障なく、走る姿に天性の身体能力の高さを感じます。速球はもちろん、フォークもカウントを取る球、ファウルを取る球、空振りを取る球、としっかり投げ分けている。高橋光成(14年1位)、高校の先輩である種市篤暉(16年6位、ロッテ)クラスの可能性を感じる。早い時期からプロ一本でやってきて、夏の引退後も毎日練習をし、3日に1回はブルペン入り。意識、意欲も高い選手です」
■ヤクルト2位以下の価値判断がもったいない