2021年ドラフト「得した球団」と「損した球団」 スポーツライター安倍昌彦氏が徹底分析
一方で、「人選は素晴らしいですが、指名順位を考えるともったいなかったなと感じるのがヤクルトです」と、安倍氏は言う。
「2位の丸山和郁外野手(明大)以下の人選が1巡ずつ早かったように感じます。ヤクルトの2巡目指名はウエーバー順の11番目で3位が14番目。丸山は『ポスト青木』として将来のリードオフマン候補になれる好選手ですし、神宮を本拠地とするヤクルトが東京六大学出身者を好む傾向がある。とはいえ、投手の戦力を考慮すると、2位でロッテ3位の広畑敦也(三菱自動車倉敷オーシャンズ)や、阪神3位の桐敷拓馬(新潟医療福祉大)を指名してからでも、丸山は取れたかもしれない。当初から指名は5人までと決めていたのか、2位で取る予定だった投手が他球団に指名されたことで1巡ずつ繰り上げたのか、もしくは広畑や桐敷の評価がそれほどではなかったのか……」
波乱のドラフトの答えは数年後に出る。