西武42年ぶりの屈辱最下位争い 辻監督それでも続投は「松坂大輔の充電」待ち
西武OBは「前倒しを避けるためでしょう」と、こう続ける。
「辻監督の後釜は松井稼頭央二軍監督、その次が松坂というのが、球団の当初からの考えです。問題はその松坂がいつ、オファーを引き受けてくれるか。『松井監督』も西武の切り札のひとつとはいえ、無条件で何年もというわけにはいかない。仮にBクラスの低迷が続くようなら、解任せざるを得なくなることもあるでしょう。その時、松坂の充電期間が終わってなければ、つなぎの監督を探すハメになる。つまり、バトンを渡す時期をなるべく遅らせたいのです。辻監督続投なら、最低でも1年の時間は稼げる」
■家族と過ごす時間
松坂は15年にソフトバンクで日本球界復帰を果たし、以降は家族を米国に残しての単身赴任が続いていた。13歳の長男と11歳の次女とは可愛い盛りを共に過ごせず、引退会見で「家族と過ごす時間を増やしたい」と話した。西武だって、失われた時間を2年や3年で埋められるとは思っていないはずだ。
「西武にすればボロボロのチーム状況で松井二軍監督にバトンを渡すのは賭けですからね。ちょうどドラフトで1位の隅田、2位の佐藤と即戦力左腕を獲得したこともあり、辻監督にチームを整備させてから監督交代という流れにしたいのです」(前出のOB)
いわば辻監督続投は球団なりの安全策。無難といえば無難だが……。