シビアなメジャーでは名将もクビに 日本の監督人事が甘い元凶はCSにある
2000年のシーズン終了後のことだ。横浜(現DeNA)の監督を務めていた私は、当時の球団社長の大堀隆さんに呼ばれ、「ご苦労さまでした」と肩を叩かれた。契約最終年だったこの年は3位。優勝を逃したわけだから当然のことだと納得ずくだったが、今だったらどうだったろうか。
監督就任1年目の1998年にリーグ優勝、日本一。翌年からは2年連続3位だったとはいえ、99年は貯金7、2000年は貯金3と負け越しはなかった。
「今ならCSに進出し、日本一のチャンスが残される。3位で球団は万々歳。肩を叩かれるどころか、よくやった! と評価されていますよ」
とは、このコラムの担当者だが、私の「優勝できなければ、2位も6位も一緒。監督は責任を取るのが仕事だ。2年連続V逸という事実は重い。退任は当然」という考えは変わらない。
ずっとCSに反対している理由もここにある。そもそも、30球団あるメジャーリーグとは違い、日本はたった12球団。そのうち、セとパで半分ずつの3球団に日本一の可能性が残されるというのは、優勝を経験した身としてはやはり、納得できない。ペナントレース制覇の価値が薄れ、長いシーズンがまるで前座扱いである。