「期限前トレード」はダイヤの原石を出してポンコツをつかまされるケースが多い
そのスローカムは不安定な投球を続けてマリナーズでほとんど活躍できなかったが、バリテックは新天地でメジャーを代表する好守の捕手に成長。ロウも2000年にはクローザーとして42セーブ、02年には先発で21勝した。
▶エクスポズ(現ナショナルズ)は2002年、インディアンス(現ガーディアンズ)からエース格コローンを獲得し、エ軍からはマイナーの有望株クリフ・リー(先発投手)、フィリップス(内野手)、サイズモア(外野手)が移った。コローンはイマイチの出来で、エクスポズはポストシーズン進出を逃したが、インディアンスに移った3人はその後大化けし、リーはサイ・ヤング賞投手、サイズモアはイ軍の看板選手、フィリップスはオールスター3度の名二塁手に成長した。
▶パドレスは2010年、得点力強化を図るため、三角トレードでカージナルスからラドウィックを獲得し、マイナー2A級の右腕クルーバーをインディアンスに出した。投手育成に定評のあるインディアンスに移ったクルーバーはピンポイントの制球力を身に付けて2度のサイ・ヤング賞に選出された。