享年74 数多の教え子はもちろん、その両親や実家のことまで把握していた高橋昭雄東洋大野球部前監督の矜持
「大学野球は必ずしも勝ち負けだけが重要ではない。ものスゴい剛速球を投げるとか、打球速度が飛び抜けているとか、だれもが見て魅力ある選手を育てる」「点は与えなければよい。走者を背負っても三塁までなら構わない。それでも点を取られたら取り返せばいい」「判で押したような送りバントは好まない。隠し球やサイン盗みはもってのほか。だまされたり、盗まれた方が悪いというが、だましたり盗んだりの方がよほど悪質だ」
弊紙連載の抜粋だ。享年74。気骨ある人だった。合掌。
(文=崎尾浩史/日刊ゲンダイ)