プロ野球選手会が要望 年俸公表は「個人の自由」の中途半端…細部まで公開のMLBとは大違い
そういう時代、といえばそれまでだが……。
8日、広島の会沢翼(34)が契約更改。4000万円減の1.4億円でサインしたことを明かした。
5日、会沢は自身が会長を務める選手会の定期大会後、選手の年俸について報道陣に対し、「自分はいいが、家族が傷つくケースもあるという話があった。公表を希望しない選手には聞かないでほしい」と要望した。この日は、「個人の自由というところ。僕はそれもプロ野球の一つの仕事だと思っているので言わせていただいた」と話した一方で、楽天のオコエ瑠偉(25)やオリックスの田嶋大樹(26)らは年俸を非公表。彼らのようにさっそく“権利”を行使した選手もいた。野球ファンの作家・吉川潮氏は言う。
「選手が年俸を言う必要なんてないと思っています。今はヤジや誹謗中傷も多い。選手がそれにさらされるなら、言わなくていい。言いたい選手は言う、嫌なら言わないという裁量制は、選手会もよく考え抜いたバランスの取れた判断だと思う。そもそもなぜプロ野球選手ばかりが給料を公開しなきゃいけないのか。今までのように、『推定』をつけてメディアが勝手に報道すればいい。唯一、デメリットだと感じるのは『プロで活躍すればこれだけ稼げるんだ』という子供たちの夢や目標がなくなることでしょう」