政界に転じたMLB有名選手たちの明暗 野茂の元同僚は公金横領発覚、息子がJr.から登録名変更
■野茂英雄の元同僚は市長在任中に私服を肥やす
マグリオ・オルドニェスはホワイトソックスやタイガースの主砲として活躍した後、2011年限りで引退。ベネズエラに帰国して独裁者チャベス大統領が党首を務めていた統一社会党に入党した。チャベスの死後、ベネズエラでは後継者マドゥーロ大統領の失政によって物価が高騰、国中で反政府デモが巻き起こった。窮地に陥ったマドゥーロ政権は国民的なスターたちを主要都市の市長選に出馬させて政権の維持を図ることを画策。オルドニェスには人口25万人のソティーヨ市の市長選に出るよう要請があった。それを受けて出馬した彼は当選し、同国の民主化を抑圧する急先鋒となっている。
ラウル・モンデシーは通算271本塁打の長距離砲でドジャース時代は野茂英雄と同僚だったこともあり日本のファンにもよく知られた存在だ。引退後はドミニカ共和国に戻って故郷である人口64万人のサンクリストバル市の市長選に打って出て当選。2期6年務めた。しかし、在任中は私腹を肥やすことに熱心だったようで、退任翌年の17年に在任時の公金横領が発覚し、懲役8年を宣告され、罰金130万ドルの支払いを命じられた。ロイヤルズに在籍する息子のラウル・モンデシーJr.はこのことを恥じて、翌年登録名をアダルベルト・モンデシーに変更した。