TKホールディングスCEO 土屋健二(4)経営者としての採用基準は「コイツに尽くしたい」かどうか
TKホールディングスCEO 土屋健二(32歳・日本ハム→DeNA)
2018年に保険代理業の「TKホールディングス」を立ち上げた。
現在の社員数は5人。昨年は新卒を採用するなど、積極的に規模を拡大している。
「保険代理店の業態は、『1人』では勝てなくなっているんです。例えば、A社から受託しているとして、『〇件以上の契約件数を取らなければ、支払う手数料のランクを下げる』というようなノルマが課せられている。それが年々厳しい数字になっています。だから、会社という組織全体で契約数を稼がなくてはいけません。社員を増やそうとしているのはそのためです。いずれは、20~30人規模の会社にしたい」
自分さえ売り上げを出していればよかった頃とは違い、採用活動や社員教育にも心血を注がなくてはいけない。
土屋氏が新入社員に求めるのは、経験よりも人柄だという。
「コイツにだったら尽くしたい、応援したいと思える子と働きたい。素直で清潔感があって、覇気や根性、やる気がありそう……とか。ただ、見込みがありそうと思って採用しても、営業にはセンスも求められる。そこは教育する上で難しいところ。営業マンにはそれぞれのスタイルがありますね。だから、僕は『こうやってみたら?』と、なるべく多くの提案をします。その中でいろいろ試して、自分に合うものを見つけてくれたらなと。野球のコーチみたいな役割です。未経験者も採用する理由? 『ゼロからここまで育てた』となれば、みんなから喜んでもらえるし、やりがいもあるからです」