田尾安志さん 野球人生でNO.1の思い出は楽天監督時代「ダントツ最下位で胴上げ監督なんていない」
夫人はロック歌手として活動
宏子夫人は「madam rey(マダム・レイ)」の芸名でロック歌手として活動する。
「歌手活動はコロナで停止後、まだ再開していません。そのかわり、最近はマスターズ陸上に挑戦しています。63歳で、五輪メダリストの朝原宣治クンのクラブに入るんですから、『なかなか面白いオバチャンやなあ』と思って見ています(笑)」
夫婦揃ってパワフルだ。
さて、大阪市生まれの田尾さんは、1976年、同志社大学からドラフト1位で中日ドラゴンズ入団。主力選手として活躍。その後、西武、阪神と移籍し、91年に引退した。
「昔は選手とファンの距離が近くて、遠征先の宿までファンが訪ねてくると、宿側は選手に取り次いでいたんですよ。結婚した途端、女性ファンの数が数十分の一に減りましたが(笑)」
92年から2004年まで「プロ野球ニュース」(フジテレビ系)のメインキャスターとして活躍。翌05年、東北楽天ゴールデンイーグルスの初代監督を務めた。
「選手時代も含め、僕の野球人生で一番の思い出は楽天の監督時代。毎日が刺激的で楽しかった。シーズン最終戦後、選手が胴上げしてくれました。ダントツの最下位に沈んだにもかかわらず、胴上げされた監督なんていないでしょ? ファンの応援も温かくて最高でした」
西宮市内のマンションに夫人と2人暮らし。
(取材・文=中野裕子)