阪神首位陥落で岡田監督“本音トーク”が諸刃の剣に…チーム下降線での舌鋒は若手には逆効果
前任時との大きな違い、勝っているうちは問題なくても…
65歳になった岡田監督は前回監督時に比べて、「だいぶ丸くなった」と言われるものの、7勝10敗1分けと失速した交流戦では、選手に対する言葉に鋭さが増した。
5試合で3度の救援失敗を記録した守護神の湯浅京己(23)を「これはもう、投げさせられへんよ」と一刀両断して二軍落ち。ドラフト1位新人の森下翔太(22)にも「あんなクソボールを振るからのう」と容赦がない。
「前回の監督時は二軍監督、一軍コーチからの昇格で、岡田監督のやり方というか、性格をわかった選手が多かった。厳しいが、正直できれいごとは言わない、嫌みは言わない、後腐れはない、口は悪いが情はある、という岡田監督の人となりを選手が理解していた。
でも、今は今季の開幕一軍メンバーの平均年齢がリーグで最も若い26.4歳だったように、チームは大きく若返っている。勝っているうちは自分の中で消化できる岡田監督からの小言も、チーム状態が悪くなれば特に若手選手にはプレッシャーになるでしょう。結果を出さなければと目先のことに汲々とし、相手ではなく味方のベンチと戦うようになるのが怖い。こうなると、自分の投球や打撃を見失って悪循環に陥ってしまいますから」(阪神OB)
首位から陥落したとはいえ、DeNAとの差はわずか0.5ゲーム。貯金は11もある。残り試合は76もあり、まだシーズンの半分にも達していない。
このままズルズルと後退するのか、踏みとどまるのか。ここが最初の正念場だとすれば、百戦錬磨を自称する岡田監督の腕の見せどころであるのは確かだ。