ラグビーW杯 日本は難敵サモアに辛勝も「ボーナスPなし」の痛恨…決勝T進出の条件は?
目立った「ぬるい部分」
「ぬるい部分が時々出た。アルゼンチン戦までに直すべきところはたくさんある」と、振り返ったのは、WTB松島幸太朗。確かにサモアに反撃を許して2トライを奪われたのは「ぬるい」部分だ。
しかし、それ以上に痛かったのが4ポイントの勝利に終わったこと。もし、ジャパンが5ポイント獲得して勝ち点を10に伸ばしていれば、明日30日にアルゼンチン(同9位)がチリから4トライ以上を奪って大勝しても勝ち点は9にとどまり、アルゼンチンと勝ち点同数の引き分けでもベスト8進出を達成できるところだった。
■アルゼンチン戦に勝てば2大会連続8強決定、引き分け以下なら…
これは、勝ち点同数の場合に当該チーム間の勝者→総得失点差の大きいチームと優先順位が決められているからで、現在得失点差がプラス14のジャパンに対してアルゼンチンはマイナス8。つまり、アルゼンチンがチリに23点差以上つけてボーナスポイント付きの勝利を挙げれば2位に浮上する。この場合、ジャパンは勝ち点で上回らない限りベスト8には進出できないのだ。
象徴的なのは、試合の幕切れだ。サモアのラインアウトを奪ったジャパンは、80分を過ぎていたこともあって、リスクを覚悟で4トライ目を取りに行かなかった。もちろん、サモアに勝つことを考えればその判断は正しい。ただ、その正しさが証明されるのは、10月8日にアルゼンチンから勝利の凱歌を上げたときだけだ。