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田尻一郎元ソフトバンクホークス広報

1967年、福岡県出身。86年ドラフト外で南海ホークスに入団。88年に引退し、98年まで打撃投手。その後は、一軍と二軍のマネジャー、広報などを歴任した。2023年オフに退団。一軍出場なし。

《川崎宗則の巻》代名詞になった「チェスト!」誕生秘話…初披露で客はドカンと盛り上がり選手たちも大笑い

公開日: 更新日:

川崎宗則

「チェスト!」の掛け声が合言葉のムネリンこと遊撃手の川崎宗則(43)。ファンの間では有名な話ですが、入団当時は守備がひどく、本人も実家に電話して「もう無理、この世界」と愚痴っていたくらい、周囲との差を実感していました。

 グラブの手入れなどもぐちゃぐちゃで、スタッフから「いっちゃん、おまえのグラブ、川崎にやってよ」と言われ、「いや、グラブやったら俺どうやってキャッチボールすんねん」と、僕らの間でも話題になっていたほどです。それでも打撃には光るものがあったので、首脳陣も辛抱しながら起用していました。

 転機となったのは2003年。オープン戦で現監督の三塁手・小久保裕紀が右膝の前十字靱帯を断裂するなどの大ケガ。そこで川崎が遊撃手兼三塁手として抜擢され、この年は前年の36試合から、133試合と大幅に出場機会が増えたのです。もし、小久保がケガをしていなかったら、川崎は果たしてチャンスを掴めていたかどうか……。

 ただ、井口資仁は川崎が二軍時代から注目していたそうです。ある時、井口の元にテレビ局から「100メートルの元日本記録保持者、井上悟にベースランニングで挑戦」という企画が持ち込まれました。井口自身は嫌というわけではありませんでしたが、練習で忙しい。そこで井口が「二軍で活躍している若手がいるんですけど、そいつでどうですか?」と自らの代役として名前を出したのが川崎でした。

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