《松田宣浩の巻》死球禍に思わず弱音、まったく熱くなかった若手時代「このままだと年俸5000万円以上取れない…」
松田宣浩
2015年のチームスローガンだった「熱男」を自らの代名詞にしたのが、松田宣浩(41)です。
ホームランを打つと、ベンチ前で右拳を突き出し、「あつおー!」と絶叫。自軍の攻撃中はベンチから声をガンガン出し、ナインを鼓舞していました。入団3年目の08年には現監督の小久保裕紀を実力で三塁から一塁に追いやりましたが、入団当初は真逆の性格だったんです。
若い頃は集中力に欠けている面があり、1対1で話している最中でも時折ふっと別のことに意識を取られてしまう。声もまったく出さず、二軍戦での三塁守備中、「おい、サードまったく声出さんやん!」と怒られたこともありました。
それが変わってきたのは、一軍で川崎宗則の影響を受けたからでしょう。声出しの重要さを学び、川崎がメジャーに移籍してからは、率先してチームを引っ張るようになった。ただ、川崎の「チェスト」の真似なのか、ヒーローインタビューで「僕の故郷(滋賀県)の琵琶湖まで飛ばします!」と言った際は、僕らも観客もポカーン。完全に滑っていました(笑)。