「腸の名医が警告する自己流診断の落とし穴」松生恒夫著
便秘になってもよほどのことがない限り病院を受診することはまれで、自分で対策をとってやり過ごす人がほとんどだろう。しかし、この自己流が腸に思わぬ負担をかけることがあると本書。
例えば、食物繊維が豊富な玄米食だ。確かに便秘解消に役立ちそうだが、玄米の食物繊維は水に溶けない不溶性で、便のかさは増えるもののたくさんの水分と一緒に摂取しないと便をカチカチにしてしまう。結果、かえって排便が困難になるという。また、食事内容を完璧にしても便秘になることがある。この原因は運動不足で、腸が便を押し出す蠕動運動を促すには、ウオーキングなどの運動が不可欠なのだ。
長引く腸の不調があるなら、自己流対処法が間違っているのかも?
(双葉社 800円)