「死ぬならボケずにガンがいい」新見正則氏

公開日: 更新日:

 衝撃的なタイトルには、著者自身の経験が背景に。

「僕の母は4年前から認知症を患い、妻と娘と共に介護してきました。僕を息子と理解できない状態で、どうしたら母が幸せか皆目わからなかった。医者ですらこんなもんかと痛感しましたね(笑い)。実はこの本ができた4日後に母は亡くなりました。凛とした人でしたから、ボケて死ぬことが幸せだったかは今でもわかりません。ただ、家族で死を話し合うこともできたし、僕も『次は自分の番だ』と覚悟しました(笑い)。僕自身は最後まで言いたいことを言って死ぬほうがいいから、がんがいいと思っているんだけど、これまた選べないのが人生ですからね」

(新潮社 1200円)

▽にいみ・まさのり 1959年生まれ。慶応義塾大学医学部卒業後、オックスフォード大学で移植免疫学を学ぶ。専門は血管外科だが、セカンドオピニオンや漢方治療も行う異色の外科医。「患者必読 医者の僕がやっとわかったこと」など著書多数。13年にイグノーベル賞医学賞受賞。

【連載】著者インタビュー

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    巨人が戦々恐々…有能スコアラーがひっそり中日に移籍していた!頭脳&膨大なデータが丸ごと流出

  2. 2

    【箱根駅伝】なぜ青学大は連覇を果たし、本命の国学院は負けたのか…水面下で起きていた大誤算

  3. 3

    フジテレビの内部告発者? Xに突如現れ姿を消した「バットマンビギンズ」の生々しい投稿の中身

  4. 4

    フジテレビで常態化していた女子アナ“上納”接待…プロデューサーによるホステス扱いは日常茶飯事

  5. 5

    中居正広はテレビ界でも浮いていた?「松本人志×霜月るな」のような“応援団”不在の深刻度

  1. 6

    中居正広「女性トラブル」フジは編成幹部の“上納”即否定の初動ミス…新告発、株主激怒の絶体絶命

  2. 7

    佐々木朗希にメジャーを確約しない最終候補3球団の「魂胆」…フルに起用する必要はどこにもない

  3. 8

    キムタクと9年近く交際も破局…通称“かおりん”を直撃すると

  4. 9

    フジテレビ「社内特別調査チーム」設置を緊急会見で説明か…“座長”は港社長という衝撃情報も

  5. 10

    中居正広「女性トラブル」に爆笑問題・太田光が“火に油”…フジは幹部のアテンド否定も被害女性は怒り心頭