時代小説でめぐる「東海道五十三次」編

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「江戸時代中期で、東海道を往来する旅人は年間300万人はあったようです。当時の日本の推定人口は3000万人。計算すると10人に1人は東海道を歩いていたことになります。江戸-京都間は約500キロあり、旅人は平均13日で歩き通したといいますから、現代に生きる我々としては驚きですね」と著者。

 とはいえ、これは何もトラブルがなかった場合の話で、箱根の関所と大井川の渡河は最大の難所。この2カ所を無事に通過できれば、山祝い、水祝いをして喜び合ったそうだ。

 本書に収録されている作品は、いずれも主役はもちろん、脇役のキャラクターが目を引く。

「脇役として目立つ筆頭は旅芸人、盗賊、あだっぽい女すり、娘巡礼でいずれも街道を稼ぎ場とする連中です。素性の怪しい者たちを格式ばった武士の道連れにすることで、ストーリーが一段と精彩を放っています」

 確かに、こんな連中と出会ったら旅が面白くなるのは間違いない。

 著者に“東海道を知るおすすめ10作”を選んでもらった。

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