「ペンギンを愛した容疑者」大倉崇裕著
事件の容疑者や被害者が飼っていたペットの世話をする警視庁総務部動植物管理係の須藤は、捜査1課からの依頼を受け、相棒の圭子と実業家の藤原の屋敷に駆けつける。
その日の朝、藤原が屋敷内のペンギン飼育室で死んでいるのが見つかり、残されたペンギンの世話をするためだ。所轄署は、藤原がペンギンの世話中に足を滑らせ頭を打ち、プールで溺死した事故死と断定していた。
しかし、動植物の生態に詳しい圭子は、遺体写真を見て藤原が普段、ペンギンの世話をしていなかったことを見抜く。藤原の腕にペンギンのくちばしでつつかれた傷が一つもなかったからだ。他殺と睨んだ須藤は、圭子と捜査に乗り出す。
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