「追いかけるな大人の流儀5」伊集院静著

公開日: 更新日:

「大人の正しい生き方」を説く人気エッセーシリーズ最新刊。

 望み、願いといった類いのものを、必要以上に追いかけたりすると、不満、不幸を招くことがあると、今回は「追いかけるな」をテーマにつづる。病死した妻の通夜の席で、著者を斎場の隅に呼んだ彼女の祖父は「良い女性がいたらさっさと次の家庭を持ちなさい。いつまでも追いかけていたら、周りも不幸になるからね」と語ったという。

 また、五輪エンブレム白紙撤回を話題に「独創性をあと回しにして、易きに走る輩が、目の前の明るさを“追いかける”から失敗する」と斬る。年老いた愛犬との日常や17歳で亡くなった弟の思い出などを語りながら、立ち止まることで見えることがあると説く。(講談社 926円+税)


最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    大谷翔平の28年ロス五輪出場が困難な「3つの理由」 選手会専務理事と直接会談も“武器”にならず

  2. 2

    “氷河期世代”安住紳一郎アナはなぜ炎上を阻止できず? Nキャス「氷河期特集」識者の笑顔に非難の声も

  3. 3

    不謹慎だが…4番の金本知憲さんの本塁打を素直に喜べなかった。気持ちが切れてしまうのだ

  4. 4

    バント失敗で即二軍落ちしたとき岡田二軍監督に救われた。全て「本音」なところが尊敬できた

  5. 5

    大阪万博の「跡地利用」基本計画は“横文字てんこ盛り”で意味不明…それより赤字対策が先ちゃうか?

  1. 6

    大谷翔平が看破した佐々木朗希の課題…「思うように投げられないかもしれない」

  2. 7

    大谷「二刀流」あと1年での“強制終了”に現実味…圧巻パフォーマンスの代償、2年連続5度目の手術

  3. 8

    国民民主党は“用済み”寸前…石破首相が高校授業料無償化めぐる維新の要求に「満額回答」で大ピンチ

  4. 9

    野村監督に「不平不満を持っているようにしか見えない」と問い詰められて…

  5. 10

    「今岡、お前か?」 マル秘の “ノムラの考え” が流出すると犯人だと疑われたが…