「老人と猫」ニルス・ウッデンベリ著、アーネ・グスタフソン画、富原まさ江訳
ある日、著者は灰色がかった茶色のしま模様の小さな猫が物置にすみついているのに気づいた。旅行で留守にすることが多いため、飼うのは無理だと思ったが、引き取ってくれるところがないのでキティと名づけて飼うことに。
雪の降る日は憂鬱だったが、キティのコミカルな動きを見ていると笑わずにいられない。ところが、イースターのころ、キティが帰ってこなかった。なぜいなくなったのだろう。時々我が家を訪れる犬がいやだったのか? この家での暮らしが窮屈だったのか? しかたなく飼い始めたのに、いつの間にか猫の心理を考えるようになった。
スウェーデンの心理学教授が書いたエッセー。(エクスナレッジ 1600円+税)