東日本大震災が起きたとき、福島第1原発と同様に福島第2原発も危機に見舞われた。だが、幸い第2原発では外部電源が1回線維持されていたため、社員は残って必死で対処する。地震で原発は緊急停止したが、津波で海側の熱交換機が破壊された。
確認に行った運転員から、原子炉建屋の中でこれまで聞いたことがない、破裂しそうな異音がすると連絡があった。原子炉格納容器が膨張している。メルトダウンを防ぐためには注水し続けて冷却する必要がある。偶然、海水が入らず、生き残ったポンプがあった!
3.11で危機的状況から福島第2原発を冷温停止に導いた技術者たちを描くノンフィクション。(PHP研究所 1700円+税)