「増補版 うまい日本酒をつくる人たち」増田晶文著
全国各地の銘酒蔵を訪ね、その造り手たちの思いや酒造りの哲学を聞き出しながら、彼らの造った酒を味わう酒紀行。
秋田の「新政酒造」を率いる8代目当主・佐藤祐輔は、自らを「僕はとにかくポリシー先行型。奇人変人呼ばわりされることもありますが、それくらいの信念がないと日本酒の蔵はやっていけません」という。東大卒業後、フリーライターから転身して家業を継いだ佐藤は、地元で晩酌や慶弔の場で飲まれていた普通酒の新政を、一躍スターブランドに育て上げた。新政を、そして日本酒の未来を見据え、日用品ではなく芸術品を目指すその酒造りの信念を聞き出す。
ほか、島根県の「池月酒造」や、埼玉県の「ベンチャーウイスキー」など14の酒蔵を巡る。
(草思社 900円+税)