「QED 憂曇華の時」高田崇史著
奈々は、大学の先輩の崇に誘われ、山梨県石和に鵜飼い見物に出掛ける。道中、神社仏閣巡りと墓参りが趣味で、歴史に精通した崇から、日本では古来、鵜飼いが行われていたことを教えられる。日本人にとって、鵜は特別な鳥だったという。長良川の鵜飼いと異なり、石和のそれは、舟を使わない「徒歩鵜」と呼ばれるもので、崇の話は平時忠や日蓮にまつわる伝説にまで広がる。
その夜、2人が宿でくつろいでいると、崇の友人でフリージャーナリストの小松崎から電話が入る。長野・安曇野の鵜ノ木地区で起きた連続殺人事件について知恵を貸してほしいというのだ。翌朝、2人は小松崎と合流し、現場に向かう。
崇が事件とともに歴史や古典に隠された謎を解く人気シリーズ最新刊。
(講談社 920円+税)