「香港秘密行動」楊威利修著、勇松訳
「勇武派」とは、中国の支配が強まる香港で、「平和・理性・非暴力」という民主デモの原則を拒絶し、ある程度の武力で政権側の弾圧に対抗する人たちである。
香港政府は2020年7月1日未明、香港立法会の審議を経ずに国家安全維持法を基本法の付属文書三に納めると発表、数時間後に発効させた。勇武派の人びとは怯えながら行動することになるが、それ以前から、警察に目をつけられた人たちは台北に逃避行しては密かに香港入境を繰り返していた。見つかれば7年以上の懲役刑になる可能性があるからだ。彼らは警察攻撃計画を立てたが、アジトに警察が踏み込み、主要メンバーが逮捕されて壊滅状態となる。
香港勇武派の闘いのリポート。
(草思社 2200円)