「父・堀内誠一が居る家 パリの日々」堀内花子著
「父・堀内誠一が居る家 パリの日々」堀内花子著
「BRUTUS」などの創刊に関わったアートディレクターの堀内誠一は、仕事漬けの日々に区切りをつけようとフランス行きを決めた。
1973年、単身パリに渡り、翌年、家族を呼び寄せる。パリ市内から地下鉄で30分ほどの団地に居を構えると、詩人の谷川俊太郎や画家の安野光雅らが訪れた。佐渡を拠点に活躍する「鬼太鼓(おんでこ)座」(鼓童の前身)がパリで公演するときは、妻の路子が大量にサバ寿司をつくって差し入れた。河内敏夫と林英哲は小遣い稼ぎにメトロの構内で津軽三味線を演奏して人気を博したが、許可が必要なことに気づき、諦めた。
さまざまなクリエーターと交流した日々をつづったエッセー。 (カノア 2200円)