【きょうの朝ドラおむすびにモヤっと】商品開発7年目なのに、なっちゃんの知識不足設定と結への謝罪が不憫すぎる
第22週「理想と現実って何なん?」#108
【朝ドラのツボ!】
結(橋本環奈)と菜摘(田畑志真)は、考案したコンビニ弁当がなぜダメだったかを製造担当の管理栄養士から聞き、開発を断念する。
帰宅した結は、娘・花(宮崎莉里沙)が意気消沈しているのを見て何があったのか聞く。花は、サッカーの試合でシュートをミスして負けたことが悔しいと答える。結は、それなら次頑張ればいいと言うが、花は父親の翔也(佐野勇斗)ががっかりすると言い、落ち込んでいた。
【こちらもどうぞ】変顔炸裂の第22週。名も無き管理栄養士が大手コンビニで商品共同開発の“ミラクル”
【本日のモヤっと】
大量生産はコンビニフードの基本のき
※※以下、ネタバレあります※※
結となっちゃんのお弁当屋さんごっこ、暗礁に乗り上げてしまいました。それにしても、なっちゃん。商品開発部に7年も勤務していながら、“コンビニ弁当は大量生産する”ことを頭に入れてなかったのには驚きです。それはスイーツ部門でもおなじ、基本の“き”のように思うのですが…。
それなのに反省するどころか、土屋(森優作)を居酒屋「きよし」に呼びつけて、「部長が反対しとうから、反対したんちゃいます?」などと詰め寄る始末。あのパワハラモラハラ部長も、なっちゃんのそういうところを問題視して信頼できない…と懐疑的なのかもしれません。パワハラモラハラ部長、実はいいひと?
もっとも「どれだけ立派な理想があっても実現できへんねんやったら、意味ないんや」という土屋の言葉がなっちゃんに届いたのは救いでした。ちゃんと反省できるなっちゃんに伸びしろを感じます。一方の結は「なっちゃんと仕事できてよかった」と慰めているつもりでしょうが、そのお弁当、一緒に作ったものなのに…。試食会で「副菜にごまを散らすなど多様な食材を用いて彩りにも工夫を凝らしております」と得意げに発言していましたよね。なんだか謝るなっちゃんを許す結という構図になっていたのにモヤモヤ。
結と花の親子関係がなんだかギクシャクしているのも気になります。「練習試合って、練習のための試合やろ? 失敗したことでよくないことも見えたんやない? やけん、次、頑張ろうよ」。自分のせいで試合に負けたと落ち込む花を慰める結。そんな結を見つめる花の顔が、「この人、何言ってんの?」という感じに見えてしまうのは、結と花のシーンがほとんど描かれていないからではないでしょうか。翔也(佐野勇斗)といる時の花はあんなに可愛いのに…。
改めて、いつの間に引っ越してたんや?
そして、本日(5日)の放送で仰天したのは、結たちの住まいが安アパートから、そこそこのマンションに代わっていたことでした。たしかに1カ月ほど前、管理栄養士4年目になったという結が夜に帰宅した際、マンションの外観が映りましたが、日中の外観シーンを見てつくづく、いつの間に引っ越ししてたんや? と。
翔也が見習いになった時はお給料もそんなに払えないと告げられ、どうせならヘアサロンヨネダの上で同居すればいいのに…と思ったものですが、改めて、あいかわらずのすっ飛ばしにビックリの巻でした。
(桧山珠美/TVコラムニスト)