ボーッとした時に症状 「大人の斜視」は保険手術で治せる
すでに述べた通り、手術で斜視は改善される。ただし、残念ながら、効果は永久に続くわけではない。
「かなりの確率で、また斜視が起こってきます。年数は、数年後の人もいれば、10~20年後という人もいます。その場合、手術が再検討されます」
2度目の手術が必要になることが珍しくないため、林教授が重要視しているのは「手術のスピード化」だ。林教授の場合、1つの筋に対して10分前後での手術を心がけている。
「手術時間が長いと、空気に手術部位が触れる時間が長くなり、組織の癒着化が起こりやすい。追加手術の時は、その癒着部分を取り除かなくてはならず、痛みや出血につながるので、手術時間は短い方がいいのです」
80代でも手術は可能だが、心臓病やコントロール不良の糖尿病などがある人は、主治医に相談の上となる。