冬は死亡が増える

公開日: 更新日:

 冬は基礎代謝が低下します。その結果、太りがちになりますが、脂肪だけでなく、死亡も増えることを知っておくべきです。政府の統計によると、昨年1年間に亡くなったのは全国で約127万人。平均すると、毎日約3500人が亡くなっていた計算になります。ただし、その数字は月ごとに大きく違っています。

 最も多かったのが1月。1日平均4108人が亡くなりました。次いで2月(3956人)、12月(3785人)、11月(3625人)、3月(3583人)と続きます。

 逆に少ないのが6月(3077人)。次いで7月(3125人)、8月(3195人)、9月(3206人)、10月(3325人)の順です。

 つまり、年間で見ると初夏が最も少なく、暑い真夏に少し増え、晩秋から年末にかけて一気に上昇。そして寒さの厳しい真冬にピークを迎えるのです。1月と6月を比べると、1日当たりの死亡数が、なんと1000人以上も違っています。夏よりも冬の葬式が多いと感じている方も多いと思いますが、この数字を見れば、納得できるはずです。

 このパターンは戦後の死亡統計が始まった1947年以降、ほとんど変わっていません。冬の暖房が十分に普及した今日でさえ、一向に改善されていないのです。寒さが健康にどれほど悪いかを如実に示していると言えそうです。
長浜バイオ大学・永田宏教授(医療情報学)

【連載】健康医療データの読み方

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    ロッテ佐々木朗希は母親と一緒に「米国に行かせろ」の一点張り…繰り広げられる泥沼交渉劇

  2. 2

    米挑戦表明の日本ハム上沢直之がやらかした「痛恨過ぎる悪手」…メジャースカウトが指摘

  3. 3

    陰で糸引く「黒幕」に佐々木朗希が壊される…育成段階でのメジャー挑戦が招く破滅的結末

  4. 4

    9000人をリストラする日産自動車を“買収”するのは三菱商事か、ホンダなのか?

  5. 5

    巨人「FA3人取り」の痛すぎる人的代償…小林誠司はプロテクト漏れ濃厚、秋広優人は当落線上か

  1. 6

    斎藤元彦氏がまさかの“出戻り”知事復帰…兵庫県職員は「さらなるモンスター化」に戦々恐々

  2. 7

    「結婚願望」語りは予防線?それとも…Snow Man目黒蓮ファンがざわつく「犬」と「1年後」

  3. 8

    石破首相「集合写真」欠席に続き会議でも非礼…スマホいじり、座ったまま他国首脳と挨拶…《相手もカチンとくるで》とSNS

  4. 9

    W杯本番で「背番号10」を着ける森保J戦士は誰?久保建英、堂安律、南野拓実らで競争激化必至

  5. 10

    家族も困惑…阪神ドラ1大山悠輔を襲った“金本血縁”騒動