著者のコラム一覧
シェリー めぐみジャーナリスト、ミレニアル・Z世代評論家

NYハーレムから、激動のアメリカをレポートするジャーナリスト。 ダイバーシティと人種問題、次世代を切りひらくZ世代、変貌するアメリカ政治が得意分野。 早稲稲田大学政経学部卒業後1991年NYに移住、FMラジオディレクターとしてニュース/エンタメ番組を手がけるかたわら、ロッキンオンなどの音楽誌に寄稿。メアリー・J・ブライジ、マライア・キャリー、ハービー・ハンコックなど大物ミュージシャンをはじめ、インタビューした相手は2000人を超える。現在フリージャーナリストとして、ラジオ、新聞、ウェブ媒体にて、政治、社会、エンタメなどジャンルを自由自在に横断し、一歩踏みこんだ情報を届けている。 2019年、ミレニアルとZ世代が本音で未来を語る座談会プロジェクト「NYフューチャーラボ」を立ち上げ、最先端を走り続けている。 ホームページURL: https://megumedia.com

鉛や汚染物質が続々…米国「水道水汚染」被害拡大の恐れ

公開日: 更新日:

 ミシガン州フリント市の水道水から高濃度の鉛が検出された問題は、日本でも報道されました。発覚から5カ月が経ち、国の非常事態宣言が出されていますが、いまだ解決には至っていません。

 フリント市は人口10万人のうち4割が貧困ライン以下で暮らしており、市は財政難を理由に2014年から、より安く水が引けるフリント川に水源を変更しました。その水に抗腐食剤を投入しなかったため、市内の古い鉛製水道管の表面が溶け出したのです。

 鉛の健康被害は多岐にわたります。特に子供たちへの影響は深刻で、少量でも知能指数低下や神経症状などをもたらすことが分かっています。市は「水源を元に戻し、鉛の濃度も全般的に低下」と発表していますが、一度溶け出した鉛はシステムを汚染し続けているとみられています。

 この問題については、水源変更直後から住民や研究機関、地元メディアが水質問題を報告していました。しかし、当局の認知・対応が大幅に遅れ、健康被害がさらに広がった恐れがあります。

 鉛だけでなくバクテリアなどの汚染物質も発見され、急増したレジオネラ症発生(これまで10人死亡)との因果関係も疑われています。一方で、古い鉛水道管を全て取り換える工事は、政治的・官僚的な理由で実現に至らず、フリント市民の間には不安と共に当局への不信や怒りの声が高まっているのです。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    元グラドルだけじゃない!国民民主党・玉木雄一郎代表の政治生命を握る「もう一人の女」

  2. 2

    深田恭子「浮気破局」の深層…自らマリー・アントワネット生まれ変わり説も唱える“お姫様”気質

  3. 3

    火野正平さんが別れても不倫相手に恨まれなかったワケ 口説かれた女優が筆者に語った“納得の言動”

  4. 4

    粗製乱造のドラマ界は要リストラ!「坂の上の雲」「カムカムエヴリバディ」再放送を見て痛感

  5. 5

    東原亜希は「離婚しません」と堂々発言…佐々木希、仲間由紀恵ら“サレ妻”が不倫夫を捨てなかったワケ

  1. 6

    綾瀬はるか"深田恭子の悲劇"の二の舞か? 高畑充希&岡田将生の電撃婚で"ジェシーとの恋"は…

  2. 7

    渡辺徹さんの死は美談ばかりではなかった…妻・郁恵さんを苦しめた「不倫と牛飲馬食」

  3. 8

    “令和の米騒動”は収束も…専門家が断言「コメを安く買える時代」が終わったワケ

  4. 9

    長澤まさみ&綾瀬はるか"共演NG説"を根底から覆す三谷幸喜監督の証言 2人をつないだ「ハンバーガー」

  5. 10

    東原亜希は"再構築"アピールも…井上康生の冴えぬ顔に心配される「夫婦関係」