海外で話題に 「ポケモンGOがうつ病に効く」は本当か?
まず、「疲労」を悪化させるリスクがある。
「現代社会のうつの主体は心身の疲労が原因です。疲労がどんどん蓄積していくことで、食欲がなくなる、眠れなくなるといった症状が表れ、そのまま疲労が回復しなければ、不安感、自信喪失、負担感などの精神的な症状が表れ始めます」
そうしたうつへの基本的な対処法は休むこと。休職や病気休暇などでようやく休養できた人が、ポケモンGOに熱中するあまり、疲れを感じずに長時間、歩き続けてしまう。しかも、これから暑さが本格化する。改善どころか、逆にうつ病の症状を悪化させることが危惧されるという。
実際、うつ病患者のリハビリは慎重に行われる。ウオーキングひとつにしても、患者によっては、まず玄関で靴を履くことだけをやってみるところから始める。そこから、自宅の周辺を1周して戻ってくることを目標にして、徐々に5分、10分単位で歩行時間と距離をのばしていく。同時に、ダメだと思った時はリハビリを中断して休む勇気も持たせることも重要だという。単純に外を歩き回ればOKというものではないのだ。