海外で話題に 「ポケモンGOがうつ病に効く」は本当か?
また、屋外で日の光を浴びながら歩き回ってポケモンを収集する行為は、うつ病と関連が深い脳の神経伝達物質の分泌を促したり、活性化させる効果も指摘されている。
不安を軽減したり、心のバランスを整える作用がある「セロトニン」は、日光を浴びることで生成され、ウオーキングなどの苦痛を伴わない規則的なリズム運動が分泌を促す。やる気や意欲を起こさせる働きがある「ドーパミン」は、目的のポケモンを捕獲できたとき、興奮や喜びを感じることによって分泌される。
■心身の疲労が症状を悪化させるリスクも
いずれも、不足するとうつ病を引き起こす一因になると報告されている。となると、やはりポケモンGOにはうつ病の改善効果があるのだろうか。元陸上自衛隊衛生学校心理教官で、メンタル・レスキュー協会理事長の下園壮太氏は言う。
「たしかに、歩くことはうつ病の患者さんにとってプラスです。体を動かすことで脳も活性化し、自信を取り戻すことができます。ポケモンGOがそのきっかけになるケースもあるでしょう。しかし、だからといってうつ病が改善するのかといえば、疑問が残ります」