生活習慣病は「いつ食べるか」を意識して予防する
■血糖値
糖代謝にも体内リズムがあり、食後血糖値は朝8時ごろから夜8時ごろにかけて正常に維持され、夜遅くなるほど血糖値が高い状態が続く。夜は糖代謝を行うインスリンの働きが悪くなるのだ。
「糖尿病患者に朝食を増やして夕食を減らす生活を続けるよう指導したところ、過去1~2カ月の平均血糖値を示すHbA1cが10%程度だった患者さんが、1年後には正常値の7%近くまで回復しました。時間はかかりますが、きちんと朝食を食べ、夕食を腹八分目まで減らすだけで、血糖値を下げることができるのです」
肥満予防と同じく、夕食は就寝4時間前までに済ませ、どうしても遅くなるときは2時間前で量を2分の1、1時間前なら4分の1に抑えたい。
■高血圧
「血圧も、体内リズムによってコントロールされています。塩分は人間にとって重要な栄養素ですが、高血圧の患者さんは減塩する必要があります。3食のうち、いつ減塩すると塩分の排泄能力が高いのかを調べたところ、夕食後が最も高くなりました。3食すべてで塩分を制限しても続きません。朝と昼は減塩し、夕食は緩めるのが効率的です」