内藤やす子さんは公演中に脳出血 倒れて数年間の記憶なし
それが少し変わってきたのが5年ほど前かな。リハビリのひとつとして、発声練習をやり始めました。夫が考えてくれたことです。週に1回、2時間の練習です。
あまり覚えてないんですけど、声を出すことは楽しかった。過去のビデオなども一切見なかったですし、家で鼻歌が出るようなこともなかったけれど、先生のところへ行くのは楽しみでした。
感覚としては、いつの間にか歩けるようになっていたし、そのころから右手で物が持てるようになった気がします。
そして、自分というものを取り戻してきた去年の3月ごろ、プロダクションの社長から電話があって、直接お会いしたんです。そのとき、社長から「もう一回やるか?」と言われて、「やります!」と即答したんですよね。自信も自覚もないのに、なんでそんな返事をしたのか分かりません(笑い)。
■復帰の重圧で胃潰瘍に
実は東京に戻ってからも、子宮の病気やら何やらで、救急車で運ばれることがあったんです。そのたびに社長が入院費を出してくれていたので、恩返ししたい気持ちがあったのだと思います。