映画監督・俳優の佐野和宏さん 下咽頭がんから復帰まで3年

公開日: 更新日:

 術後は昏睡状態が数日続きました。その間はトリップしていて、空を飛んだり楽しかった。

 その時に見た、大きな洞窟の中に石仏がある風景もよく覚えていて、スリランカあたりにあるんじゃないかといま探しているんです。そんな状態から徐々に現実に戻ってきたので、声を失ったことも割とすんなり受け入れられましたね。

 手術で性欲が失せるとかはなく、男としてはさほど変わりはなかった。寝たきりでふくらはぎがヒラヒラ、体重が10キロも減ったので、なるべく車椅子を使わず自力で歩き始め、病室を抜け出し、納豆とか食べやすくて栄養になるものを買いに行きました。

 術後1カ月あたりからは外泊もしていたし、そんなにセックスがご無沙汰になることはなかったな。病気だからできないなんてない。大丈夫ですよ。

 それより、入院中は何もしないで済んだ分、3カ月で病院を放り出されてから自立することのほうが結構大変で、仕事に復帰するまでに3年かかりました。

■声がでなくてもどうにかなる

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    スタンフォード大・麟太郎のメジャースカウト評価は課題山積…ド軍指揮官からも耳の痛いアドバイス

  2. 2

    大谷が2026年WBCを辞退する可能性…二刀流継続へ「右肘3度目手術」は絶対避けたい深刻事情

  3. 3

    W杯8強へ森保J「5人の重要人物」 頭痛の種は主将・遠藤航の後継者…所属先でベンチ外危機

  4. 4

    メジャー挑戦、残留、国内移籍…広島・森下、大瀬良、九里の去就問題は三者三様

  5. 5

    悠仁さまは学習院ではなぜダメだった?大学進学で疲弊する宮内庁職員「もうやめたい」と悲鳴

  1. 6

    阪神岡田監督の焦りを盟友・掛布雅之氏がズバリ指摘…状態上がらぬ佐藤輝、大山、ゲラを呼び戻し

  2. 7

    巨人「助っ人野手の獲得下手」汚名返上できた納得の理由…今年はなぜ2人とも“当たり”?

  3. 8

    大阪府の8割の小売店でコメ品切れ発生だが…吉村知事「備蓄米放出しろ」が腑に落ちないワケ

  4. 9

    渡辺徹さんの死は美談ばかりではなかった…妻・郁恵さんを苦しめた「不倫と牛飲馬食」

  5. 10

    巨人・坂本勇人は《潔くユニホーム脱ぐべき》低迷でも“1年延命”で現役続行か