筋肉痛に湿布では不十分 中高年の運動後の痛みには漢方薬

公開日: 更新日:

 運動や山歩きなど、いつも以上に体を動かした後、体の痛みが出てきたら、湿布より漢方薬がいい。

「中高年の運動後の痛みは、若者と違い、老化現象が関係しています」

 こう指摘するのは、筑波大学付属病院臨床教授で日本東洋医学会専門医の加藤士郎医師。運動後の体の痛みには湿布薬がよく用いられるが、それで患部を温める・冷やすだけでは不十分。“中”から効かせなければダメなのだ。

■腰などの痛み+疲労感と冷え

 漢方薬を選ぶ場合、スポーツ後の体の痛みに加え、さらにどういった症状があるかに着目しなくてはならない。痛みとともに、疲労感や冷えがあれば、お勧めなのは「八味地黄丸」だ。

「8種類の生薬が含まれており、そのうち地黄、山茱萸、山薬の3種が疲労を回復させます。さらに附子、桂皮という2種の生薬が体を温め代謝を高めます」

 40代を過ぎると、自然の摂理では「初老」に分類され、代謝が落ちる。すると体が冷えやすく、疲労物質である乳酸が体外に排出されにくい。乳酸は体を冷やす作用があるので悪循環だ。八味地黄丸は、それらの対策に有効なのだ。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1
    「踊る大捜査線」12年ぶり新作映画に「Dr.コトー診療所」の悲劇再来の予感…《ジャニタレやめて》の声も

    「踊る大捜査線」12年ぶり新作映画に「Dr.コトー診療所」の悲劇再来の予感…《ジャニタレやめて》の声も

  2. 2
    渡辺徹さんの死は美談ばかりではなかった…妻・郁恵さんを苦しめた「不倫と牛飲馬食」

    渡辺徹さんの死は美談ばかりではなかった…妻・郁恵さんを苦しめた「不倫と牛飲馬食」

  3. 3
    一門親方衆が口を揃える大の里の“問題” 「まずは稽古」「そのためにも稽古」「まだまだ足りない稽古」

    一門親方衆が口を揃える大の里の“問題” 「まずは稽古」「そのためにも稽古」「まだまだ足りない稽古」

  4. 4
    阪神岡田監督の気になる進退 来季続投がスジだが…単純にそうはいかない複雑事情

    阪神岡田監督の気になる進退 来季続投がスジだが…単純にそうはいかない複雑事情

  5. 5
    織田裕二がフジテレビと決別の衝撃…「踊る大捜査線」続編に出演せず、柳葉敏郎が単独主演

    織田裕二がフジテレビと決別の衝撃…「踊る大捜査線」続編に出演せず、柳葉敏郎が単独主演

  1. 6
    大谷への理不尽な「ボール球」ストライク判定は差別ゆえ…米国人の根底に“猛烈な敵愾心”

    大谷への理不尽な「ボール球」ストライク判定は差別ゆえ…米国人の根底に“猛烈な敵愾心”

  2. 7
    巨人・岡本和真「急失速の真犯人」…19打席ぶり安打もトンネル脱出の気配いまだ見えず

    巨人・岡本和真「急失速の真犯人」…19打席ぶり安打もトンネル脱出の気配いまだ見えず

  3. 8
    新関脇・大の里の「大関昇進の壁」を親方衆が懸念…看過できない“練習態度”の評判

    新関脇・大の里の「大関昇進の壁」を親方衆が懸念…看過できない“練習態度”の評判

  4. 9
    高橋一生「ブラック・ジャック」高視聴率も続編困難か…永尾柚乃“完璧ピノコ”再現に年齢の壁

    高橋一生「ブラック・ジャック」高視聴率も続編困難か…永尾柚乃“完璧ピノコ”再現に年齢の壁

  5. 10
    阪神岡田監督の焦りを盟友・掛布雅之氏がズバリ指摘…状態上がらぬ佐藤輝、大山、ゲラを呼び戻し

    阪神岡田監督の焦りを盟友・掛布雅之氏がズバリ指摘…状態上がらぬ佐藤輝、大山、ゲラを呼び戻し