不調を訴える人の共通点は「言い訳」にあった
新宿3丁目で「氣生薬局」を開く漢方薬剤師の久保田佳代さんは、不調を訴える人には共通点があるという。それは「言い訳」だ。
疲労感が強く、夜あまり眠れないと訴える30代の女性は、秋が深まっても“ナマ足”だった。
久保田さんは「足を冷やすと、体も冷え、疲労や不眠につながる」と説明したが、女性は「寒くないので、ナマ足でも平気なんです」と言う。手を触ってみると「久保田さんの手、温かいですね!」と驚いている。「私の手が温かいのではなく、あなたの手が冷えている」と言っても、「だけど、全然寒くないんです」と言い張るだけだった。
40代の男性はかなりの肥満で、医師からは糖尿病や高血圧を指摘されていた。久保田さんが「代謝機能の低下が見られる場合、大腸フローラや消化酵素などの異常でなければ、食べ過ぎか、運動不足か、間食をしているかです」と説明しても、男性は「食事には気を付けている」と聞く耳を持たない。
そこで、食べたものを1週間分すべてノートに記録してもらった。すると1回の量はたしかに多くないが、酒を飲みながらスナック菓子1袋を一気に食べていたり、シメのラーメンが習慣化していることが一目瞭然だった。ノートを見ても、男性は「食べ過ぎていないし、茶碗も小さい」などとブツブツ言っていたが、“記録”の継続で、次第にやせていった。
「自分の無意識の言い訳に気づくことは、思っている以上に不調改善に役立ちます」と久保田さん。あなたはどう?