「大人のADHD」は睡眠時無呼吸症候群かもしれない
「この症状が、大人のADHDと非常に似通っているのです。いわば常に寝不足状態なので、うっかりミスなどを起こしやすい。これが、ADHDの『不注意』に合致します。疲労感でイライラし、ちょっとしたことでもカッとなる。これも、ADHDの『衝動性』と重なります」
大人のADHDでは、「同じミスを繰り返す」「約束を忘れてしまう」「すぐカッとなる」「人間関係でトラブルを抱えている」などの訴えが典型的で、さらに「改めようと思ってもうまくいかない」「わざとではない」が加わるが、睡眠時無呼吸症候群でも同様の訴えがあるため、誤診につながるのだ。
「大きな違いは、『いつからか』です。子供の頃からであればADHDで、そうでなければADHD以外が考えられる。この確認はキチンと行ってほしい」
大人のADHDの診断は、“新たな世界への第一歩”になることは間違いない。しかし、それは適切な診断でなければいけない。対策としてできるのは、経験豊富な医師に診てもらうことに尽きる。