雨の日ほど「花粉症」悪化…医学博士が気圧との関係指摘
2月の終わりから鼻がグズグズしている人は、もうウンザリだろう。花粉症を引き起こすのは、春先のスギやヒノキだけでなく、夏にかけてはイネ、秋はブタクサと、ほぼ一年中飛んでいる。それだけに、子供も含めて3人に1人が悩む“国民病”だ。
この週末、花見を計画している人も多いだろうが、関東地方は天気がイマイチらしい。そんな予報だと、花粉症の人は、「雨や湿気で花粉の飛散が抑えられて、症状がちょっとは楽になるかな」と思ったりする。が、中には、雨天の日ほど症状がひどくなる人もいる。一体、なぜか。
複数の耳鼻科医に話を聞くと、「理由はよくわからない」と口をそろえる。うーん、とにかくつらいんだよぉ。一人の耳鼻科医に食い下がると、「降り始めは、上空高くを飛んでいた花粉が、雨とともに落下し、ちょうど人間の顔の高さまで落ちてくる。それで、花粉を吸い込みやすくなる」と、少しは納得。
そんな中、「気圧が関係しているのでは」と言うのは、医学博士の米山公啓氏だ。
「雨の日は概して気圧が低く、自律神経のうち副交感神経が優位になりやすい。アレルギー疾患は、一般に副交感神経が優位なリラックス時ほど症状が悪化する傾向があります。体の調節機能が落ちて、咳やくしゃみが出やすくなるのです。寝るときに咳が出やすくなるのも、そのため。花粉症の悪化と雨天との関係も、それでしょう」