脳梗塞から生還 ラモス氏が知った“自分を休ませる”大切さ

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 死ぬのが怖いんじゃない。サッカーを通じて知り合った仲間たち、奥さんや娘、息子と二度と会えなくなったらどうしたらいいの? そんなつらいことに耐えられるわけがない。そう思いながら一生懸命にお祈りしました。奥さんに聞いた話だと、梗塞した部分は広かったけど、言語と運動機能の神経はギリギリ助かった。退院した頃は、左腕や左足がしびれることもあったけど、もう大丈夫。これからもラモスは吠えるよ! でも……。

 これまで《強く生きてきた》と思っている。しかし、今回の脳梗塞で分かった。ゆったりと過ごす時間を大事にしながら《自分と向き合う時間の大切さ》がホント、よく分かった。2014年1月に(J2)岐阜の監督に就任して2016年7月に辞めることになったけど、その3年間、ほぼ完全オフがなかった。チームの仕事がない時やオフシーズンでも、サッカースクールや講演会なんかがあったし、とにかくほとんど休まないで動き続けた。

 それから昨年の後半は、明らかにトレーニングをやり過ぎた。(2017年)1月8日、静岡で「サッカー日本・韓国OB戦」(JAPAN VS KOREA LEGEND MATCHと銘打たれた一戦は、両国元代表選手やJ創成期に活躍した日韓レジェンドが一堂に会した)が計画されていた。そこでみっともないプレーはできないと、とことんトレーニングをやってしまったんですよ。それまで監督をやるにしても、プライベートで何かするにしても、全力でぶつかってはストレスをため込んでいた。心身ともに《自分を休ませる》ことがいかに大切か、今はホント、実感させられていますよ。

(取材・構成=フットボールジャーナリスト森雅史/日本蹴球合同会社)

○5月7日・日曜午前11時~のテレビ東京「フットブレイン」にラモス氏が登場。激動のサッカー人生を語る(8日・月曜午前2時10分~、BSジャパンで放映)。

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