速い流行ペース 今季のインフルエンザはB型にも要注意
インフルエンザは、一度感染すると免疫反応による抗体ができて、一般的にはその後1年程度は同じ型にはほぼ感染しなくなる。インフルエンザの予防接種もこの免疫の働きを利用していて、ウイルスから取り出して作られた「不活化ワクチン」をあらかじめ接種して、同じウイルスが侵入しても感染症になりにくくする。
しかし、異なる型のインフルエンザウイルスには感染してしまうため、同じシーズンに何度もインフルエンザを発症するケースもある。インフルエンザシーズンの初めにA型に感染した人が、今度はB型を発症する危険もあるのだ。
「今のインフルエンザワクチンは4価ワクチンで、今年度はA型2株(H1N1【pdm09】/H3N2)とB型2株(山形系統/ビクトリア系統)が入っています。B型は流行するのはどちらか片方の系統のみという傾向があり、今シーズン予防接種を受けた人は、流行のタイプが網羅されているため効果があると考えていいでしょう。予防接種を受けていない人は、A型にもB型にも注意する必要があります。シーズン中に一度、どちらかの型に感染した人も安心はできません」