「20歳以前の除菌は有益」 ピロリ菌専門医が提唱する根拠

公開日: 更新日:

「早期に除菌治療を受ければ若年性胃がんのリスクが下がるというエビデンスはまだない。しかし、大きなリスク要因となるピロリ菌を、胃がんのリスクがある20歳より前に除菌しておくことは、さまざまな状況から鑑みて、かなり有益だと考えています」 

 内山医師はすべての中学生にピロリ菌検査を勧めているのではない。提案するのは、「親がピロリ菌に感染しているなら、子供も検査を」。 

 昔は公衆衛生の悪さからピロリ菌感染が起こったが、現在の若年者のピロリ菌感染はほぼ、乳幼児期に親から子供へ口移しで食べさせたこと。

「親がピロリ菌に感染していたら子供もその可能性があります」

 もちろん、祖父母に育てられた経験がある場合は、祖父母のピロリ菌感染も要チェックだ。

 もしピロリ菌感染がわかったら、ピロリ菌除菌治療は副作用もあるので、それを理解した上で検討だ。未成年にピロリ菌検査だけを行うことは保険適用外。内山医師のところでは、検査を2000円、除菌治療を1万5000円で行う。

 なお、厚木市で341人中の3%が除菌治療を受けたところ、副作用(薬疹)が出たのは1人だった。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    ロッテ佐々木朗希は母親と一緒に「米国に行かせろ」の一点張り…繰り広げられる泥沼交渉劇

  2. 2

    米挑戦表明の日本ハム上沢直之がやらかした「痛恨過ぎる悪手」…メジャースカウトが指摘

  3. 3

    陰で糸引く「黒幕」に佐々木朗希が壊される…育成段階でのメジャー挑戦が招く破滅的結末

  4. 4

    9000人をリストラする日産自動車を“買収”するのは三菱商事か、ホンダなのか?

  5. 5

    巨人「FA3人取り」の痛すぎる人的代償…小林誠司はプロテクト漏れ濃厚、秋広優人は当落線上か

  1. 6

    斎藤元彦氏がまさかの“出戻り”知事復帰…兵庫県職員は「さらなるモンスター化」に戦々恐々

  2. 7

    「結婚願望」語りは予防線?それとも…Snow Man目黒蓮ファンがざわつく「犬」と「1年後」

  3. 8

    石破首相「集合写真」欠席に続き会議でも非礼…スマホいじり、座ったまま他国首脳と挨拶…《相手もカチンとくるで》とSNS

  4. 9

    W杯本番で「背番号10」を着ける森保J戦士は誰?久保建英、堂安律、南野拓実らで競争激化必至

  5. 10

    家族も困惑…阪神ドラ1大山悠輔を襲った“金本血縁”騒動