臓器に情報を伝達し体調を微調整する“メッセージ物質”

公開日: 更新日:

「数多くのホルモンが全身をめぐりますが、それぞれ厳格に決められた特定の細胞だけに作用します。それは、各ホルモンの命令を受け取る特定の細胞(標的細胞)には『ホルモン受容体』があり、カギとカギ穴の関係にあるからです。ただし、1つのホルモンに対する受容体は1種類だけでなく、全身に複数存在する場合が多く、受容体ごとに異なる作用を及ぼしているのです」

 例えば、「オキシトシン」というホルモンは分娩(ぶんべん)時の子宮収縮や授乳時の乳腺刺激をするが、男性でも分泌されていて、子供やパートナーへの愛情を高める作用をする。

 ホルモンは感情をも動かす力を持っているのだ。

 また、健康な人のホルモンは常に分泌量を適正に保つために、精密な仕組みで調節されている。

「甲状腺ホルモンを例にすると、視床下部から出たTRHが下垂体に到達するとTSHが出て、血流にのって甲状腺に届くと甲状腺ホルモンが分泌されます。しかし甲状腺ホルモンは、逆にTRHやTSHを抑える働きを持っていて、これを『負のフィードバック』と呼びます。甲状腺ホルモンが多過ぎたり、不足すると負のフィードバックが強まったり、弱まったりします」

 ほとんどのホルモンが同じような調整の仕組みを持っているという。

【連載】意外に知らないホルモンの実力

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    火野正平さんが別れても不倫相手に恨まれなかったワケ 口説かれた女優が筆者に語った“納得の言動”

  2. 2

    中日1位・高橋宏斗 白米敷き詰めた2リットルタッパー弁当

  3. 3

    巨人今季3度目の同一カード3連敗…次第に強まる二岡ヘッドへの風当たり

  4. 4

    八村塁が突然の監督&バスケ協会批判「爆弾発言」の真意…ホーバスHCとは以前から不仲説も

  5. 5

    眞子さん渡米から4年目で小室圭さんと“電撃里帰り”濃厚? 弟・悠仁さまの成年式出席で懸念されること

  1. 6

    悠仁さま「学校選抜型推薦」合格発表は早ければ12月に…本命は東大か筑波大か、それとも?

  2. 7

    【独占告白】火野正平さんと不倫同棲6年 元祖バラドル小鹿みきさんが振り返る「11股伝説と女ったらしの極意」

  3. 8

    「天皇になられる方。誰かが注意しないと…」の声も出る悠仁さまの近況

  4. 9

    家族も困惑…阪神ドラ1大山悠輔を襲った“金本血縁”騒動

  5. 10

    無教養キムタクまたも露呈…ラジオで「故・西田敏行さんは虹の橋を渡った」と発言し物議