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中川恵一東大大学病院 医学系研究科総合放射線腫瘍学講座特任教授

1960年生まれ。東大大学病院 医学系研究科総合放射線腫瘍学講座特任教授。すべてのがんの診断と治療に精通するエキスパート。がん対策推進協議会委員も務めるほか、子供向けのがん教育にも力を入れる。「がんのひみつ」「切らずに治すがん治療」など著書多数。

内山信二さんに“余命5年宣告” 大腸のポリープとがんを知る

公開日: 更新日:

 見分けるポイントは大きさです。「5ミリ未満」は0・6%、「5ミリ以上9ミリ未満」は7%、「10ミリ以上19ミリ未満」は24・6%、「20ミリ以上」は35・8%と腺腫の直径が1センチを超えると、がんの確率が急上昇します。

 大腸がんは早期に治療すればほとんど治ることから、5ミリ以上が摘出対象とされていますが、1センチでもがん化の確率は25%程度と4人に1人の割合です。切除は、内視鏡で行います。

 そのポリープががんだとしても、突起物のポリープで発見できたなら、それは早期。進行がんになると、突起ではなくなるのでポリープとは呼ばれません。ですから、ポリープの診断なら、根治が期待できます。テレビ番組で、血糖値や尿酸値などの異常も含めた判断とはいえ、「余命5年宣告」は脅しが過ぎたかもしれません。

 検診でよく指摘される胃のポリープについても触れておきます。胃ポリープは、「過形成ポリープ、胃底腺ポリープ、特殊型」の3つで、過形成ポリープと胃底腺ポリープが重要です。どちらががん化するかというと、過形成ポリープです。

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