「新鮮」に落とし穴…旬の魚に潜む寄生虫と食中毒への対処

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 アニサキス症は、冷凍か加熱によって予防できる。マイナス20度で24時間以上の冷凍か、60度で1分、あるいは70度以上で加熱すれば瞬時に死滅する。

「シメサバを食べて発症するケースが多いので注意してください。塩漬け、酢漬け、ワサビ、醤油をつけてもアニサキスが死ぬことはありません。また、アニサキスは寄生している魚介類が死亡すると、内臓から筋肉に移動するといわれています。自分で釣った魚を、刺し身など生で食べる料理にする場合は、釣り上げた直後に内臓を取り除いてください」

 アニサキスよりも短時間で発症する寄生虫もいる。それが「クドア・セプテンプンクタータ」(以下クドア)だ。クドアはヒラメの筋肉に潜む寄生虫で、粘液胞子虫といい、ゼリー状の形態をしている。食べてから発症まで2時間から20時間といわれる。

 主な症状は一過性の下痢と嘔吐で、多くの場合は24時間以内に回復する。食中毒統計資料によると17年の発生件数は12件だった。

 なお、症状が軽く病院に行かないこともあるので、食中毒としての報告にならない事例もあると考えられる。 

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