医師がよく言うお酒の「適量」 その根拠となる研究とは?

公開日: 更新日:

 しかし、これは外国のデータ主体の数字です。日本では1990年からスタートした「多目的コホート研究」があります。全国11地域、14万人余りを対象にした研究です。

 食事運動、喫煙などの生活習慣が病気にどう関連するかを調べる研究です。そこからはじき出された結果が、「1日に取る純アルコール20グラムが適量」となったのです。

 ただし、病気によっては少ししかお酒を飲まないのに罹患率が跳ね上がる病気があります。高血圧脂質異常症、脳出血、乳がんなどです。逆に少ししか飲まなければ、まったく飲まない人より発症リスクが低くなる、心筋梗塞や狭心症といった虚血性心疾患、脳梗塞、2型糖尿病なども存在します。

 Jカーブは少量飲酒でリスクが低くなる疾患によるものが大きいと考えられます。

(国際医療福祉大学病院内科学・一石英一郎教授)

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    ロッテ佐々木朗希は母親と一緒に「米国に行かせろ」の一点張り…繰り広げられる泥沼交渉劇

  2. 2

    米挑戦表明の日本ハム上沢直之がやらかした「痛恨過ぎる悪手」…メジャースカウトが指摘

  3. 3

    陰で糸引く「黒幕」に佐々木朗希が壊される…育成段階でのメジャー挑戦が招く破滅的結末

  4. 4

    9000人をリストラする日産自動車を“買収”するのは三菱商事か、ホンダなのか?

  5. 5

    巨人「FA3人取り」の痛すぎる人的代償…小林誠司はプロテクト漏れ濃厚、秋広優人は当落線上か

  1. 6

    斎藤元彦氏がまさかの“出戻り”知事復帰…兵庫県職員は「さらなるモンスター化」に戦々恐々

  2. 7

    「結婚願望」語りは予防線?それとも…Snow Man目黒蓮ファンがざわつく「犬」と「1年後」

  3. 8

    石破首相「集合写真」欠席に続き会議でも非礼…スマホいじり、座ったまま他国首脳と挨拶…《相手もカチンとくるで》とSNS

  4. 9

    W杯本番で「背番号10」を着ける森保J戦士は誰?久保建英、堂安律、南野拓実らで競争激化必至

  5. 10

    家族も困惑…阪神ドラ1大山悠輔を襲った“金本血縁”騒動