飛散量が少なくても危ない“凶悪化する花粉”対策のポイント

公開日: 更新日:

 結果、鼻や喉は4.7~11マイクロメートル、気管支は2.1~4.7マイクロメートル、肺胞は2.1マイクロメートル以下で存在。そして爆発で0.06マイクロメートルまで微小化した花粉は肺の奥深く、肺胞までに届くことを突き止めた。

「花粉が大きければ、目のかゆみやくしゃみ、鼻水、鼻づまりで終わり、症状も深刻化しない。しかし肺胞まで届けば、喘息や気管支炎と同様の症状が出る。花粉と関連づけて考える医者は少なく、症状もなかなか良くならない。さらに、アレルゲンで肺が傷つくと、大気汚染に含まれる発がん物質のダメージを受けやすくなります」

 喘息や気管支炎で薬を飲んでも良くならない人は、花粉との関係を疑った方がいい。 

■アレルギー性の増悪

「花粉が大気汚染と結びつくと、化学変化でアレルギー性が増す。大気汚染がない場所の花粉と、国道近くで大気汚染の影響を受けている花粉を比較したところ、大気汚染の影響を受ける花粉はアレルゲンと人体内の抗体の結びつく力が1万倍強かった。これは、アレルギー症状が強く出ることを意味します」

 花粉対策は、花粉の飛散量ではなく、大気汚染との関係を意識して行うべき。

 さらに、花粉対策は、花粉“症”対策だけにあらず。現在、花粉症でなくても、PM2・5用のマスク、うがい・手洗い・鼻洗い、屋内の加湿器などの複数の花粉対策を徹底すべきだ。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    大谷翔平の28年ロス五輪出場が困難な「3つの理由」 選手会専務理事と直接会談も“武器”にならず

  2. 2

    “氷河期世代”安住紳一郎アナはなぜ炎上を阻止できず? Nキャス「氷河期特集」識者の笑顔に非難の声も

  3. 3

    不謹慎だが…4番の金本知憲さんの本塁打を素直に喜べなかった。気持ちが切れてしまうのだ

  4. 4

    バント失敗で即二軍落ちしたとき岡田二軍監督に救われた。全て「本音」なところが尊敬できた

  5. 5

    大阪万博の「跡地利用」基本計画は“横文字てんこ盛り”で意味不明…それより赤字対策が先ちゃうか?

  1. 6

    大谷翔平が看破した佐々木朗希の課題…「思うように投げられないかもしれない」

  2. 7

    大谷「二刀流」あと1年での“強制終了”に現実味…圧巻パフォーマンスの代償、2年連続5度目の手術

  3. 8

    国民民主党は“用済み”寸前…石破首相が高校授業料無償化めぐる維新の要求に「満額回答」で大ピンチ

  4. 9

    野村監督に「不平不満を持っているようにしか見えない」と問い詰められて…

  5. 10

    「今岡、お前か?」 マル秘の “ノムラの考え” が流出すると犯人だと疑われたが…