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名郷直樹「武蔵国分寺公園クリニック」名誉院長

「武蔵国分寺公園クリニック」名誉院長、自治医大卒。東大薬学部非常勤講師、臨床研究適正評価教育機構理事。著書に「健康第一は間違っている」(筑摩選書)、「いずれくる死にそなえない」(生活の医療社)ほか多数。

寿命に関係?「高齢者ほど耳が大きい」に対する3つの解釈

公開日: 更新日:

 今から20年ほど前ですが、イギリス医師会雑誌に「高齢者ほど耳が大きい」という研究結果が報告されました。それに反応して、イギリスと同じように調査して、日本人も同様であるという報告をしたことがあります。この結果も前回お話しした「高齢者で炭水化物の摂取割合が高い」という研究と同様にさまざまな解釈をしてみましょう。

 まずひとつの解釈は、「昔の人ほど炭水化物の摂取が多い」というのと同様、「昔の人ほど耳が大きかった」というものです。しかし、これはあまりありそうなことには思われません。もちろんそれは私の見通しに過ぎませんから、本当のところは栄養素の例と同じく仮説のレベルです。

 もうひとつの解釈は、「加齢によって炭水化物の摂取割合が少なくなる」というように、「加齢によって耳が大きくなる」というものです。耳は縦にぶら下がっていますから、重力の影響で耳たぶが徐々に下にぶら下がり、全体の長さが大きくなるというのはいかにもありそうです。

 さらにもうひとつは、「炭水化物摂取割合の多い人が長生きする」と考えたように、「耳の大きい人が長生きする」という解釈です。

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