染色体異常を血液検査のみで判定「新型出生前診断」の課題

公開日: 更新日:

 ダウン症をはじめとした染色体異常を血液検査のみで判定できる「新型出生前診断」(Non Invasive Prenatal Test=以下、NIPT)に対し、ついに国が乗り出すことになった。今年6月、厚生労働省が検討会を作って検査の在り方を議論する方針を示した。この背景には、NIPTについて日本産婦人科学会の指針はあるものの強制力がないこと、そして認定外の無許可施設が増加していることがあるようだ。

 NIPTはリスクの伴う羊水検査に代わり、体を傷つけにくい血液検査のみで行う検査方法として昨今、増加傾向にある。建て前上は学会が許可した施設で、カウンセリングを受けた上でしか検査を受けることができないことになっているが、無許可の施設の中には、カウンセリングなしで簡単に受けることができるところもある。

 ただ、学会が認めたNIPTで調べることができるのは、23組の染色体疾患のうち、生まれてくる確率が高いとされるダウン症、パドー症、エドワーズ症の3つのみ。残る20組の染色体疾患は調べることができない。

 さらに、年齢制限も設けられており、35歳以上の妊婦しか受けることができない。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    べた褒めしたベッツが知らない、佐々木朗希"裏の顔”…自己中ぶりにロッテの先輩右腕がブチ切れの過去!

  2. 2

    バント失敗で即二軍落ちしたとき岡田二軍監督に救われた。全て「本音」なところが尊敬できた

  3. 3

    巨人今季3度目の同一カード3連敗…次第に強まる二岡ヘッドへの風当たり

  4. 4

    巨人・田中将大“魔改造”は道険しく…他球団スコアラー「明らかに出力不足」「ローテ入りのイメージなし」

  5. 5

    国民民主党は“用済み”寸前…石破首相が高校授業料無償化めぐる維新の要求に「満額回答」で大ピンチ

  1. 6

    佐々木朗希いったい何様? ロッテ球団スタッフ3人引き抜きメジャー帯同の波紋

  2. 7

    「今岡、お前か?」 マル秘の “ノムラの考え” が流出すると犯人だと疑われたが…

  3. 8

    佐々木朗希を徹底解剖する!掛け値なしの評価は? あまり知られていない私生活は?

  4. 9

    大阪・関西万博の前売り券が売れないのも当然か?「個人情報規約」の放置が異常すぎる

  5. 10

    僕に激昂した闘将・星野監督はトレーナー室のドアを蹴破らんばかりの勢いで入ってきて…