染色体異常を血液検査のみで判定「新型出生前診断」の課題

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 ダウン症をはじめとした染色体異常を血液検査のみで判定できる「新型出生前診断」(Non Invasive Prenatal Test=以下、NIPT)に対し、ついに国が乗り出すことになった。今年6月、厚生労働省が検討会を作って検査の在り方を議論する方針を示した。この背景には、NIPTについて日本産婦人科学会の指針はあるものの強制力がないこと、そして認定外の無許可施設が増加していることがあるようだ。

 NIPTはリスクの伴う羊水検査に代わり、体を傷つけにくい血液検査のみで行う検査方法として昨今、増加傾向にある。建て前上は学会が許可した施設で、カウンセリングを受けた上でしか検査を受けることができないことになっているが、無許可の施設の中には、カウンセリングなしで簡単に受けることができるところもある。

 ただ、学会が認めたNIPTで調べることができるのは、23組の染色体疾患のうち、生まれてくる確率が高いとされるダウン症、パドー症、エドワーズ症の3つのみ。残る20組の染色体疾患は調べることができない。

 さらに、年齢制限も設けられており、35歳以上の妊婦しか受けることができない。

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